27歳のどっこいしょブログ

会社員。27歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】日経ビジネス『日産の正体』を読んで

今回は4月1日発行日経ビジネス『日産の正体』の感想をまとめます。

 ■要旨:

99年にゴーン氏が日産にきてから、各部門からリーダーを選び事業の課題を解決させる「クロスファンクショナルチーム」の発足や、業績目標を回復させなければ退陣するという「コミットメント」の姿勢を示し、V字回復を実現した。しかし業績が回復した後はゴーン氏への権力集中への仕組みと変容してしまう。日産の企業体質とし、問題を先送りし、強力なリーダーへの迎合や国策銀行への甘えからくるコスト意識の低さがあった。日産の危機やゴーン氏の暴走を止められなかった原因は上記の企業体質にあるが、日本全体としても外国企業と比べると役員報酬等の規定が少なく、ガバナンスをどう担保していくか考えなければならない。

 

■感想:

ゴーン氏が日産に来たときはまだ小学生だったため、どれほどのインパクトがあったか考えていなかったが、現代でスタンダードとされてくるような手法の源流ともいえる改革が彼の手で行われたことは興味深かった。

個人(経営者)の利益と会社の利益が合致している際は強力なリーダーシップはうまく機能するが、そのベクトルが外れてしまうと今回の事件のようになってしまう。非常事態に必要なリーダーシップと、平時に必要なリーダーシップは異なる。今回のゴーン氏は非常事態に活躍する強力な独裁的リーダーシップだった。日産が回復してからは、ダイバーシティに任せ、多様な意見をまとめあげていく調整型リーダーシップの人材にバトンを渡すべきだったのかもしれない。

また企業を知るうえで歴史を学ぶことの重要性が分かった。根源的なその企業のクセというものは一朝一夕では変わらず、株式投資をする際のリスクを避ける意味で有用だと感じた。

今回初めて知ったことは60年代~80年代にかけて日産の労働組合の塩路一郎氏が強大なパワーを持っていたことだ。労働組合が強力なパワーをもつイメージが自分の中になかったため、その当時の時代感を強く感じた。当時の日産の石原社長が社内基盤として労働組合のトップである塩路氏と協調路線をとったため、塩路氏が経営に対しても大きな影響力をもつようになる。普段あまり意識していなかった組合も一つの権力装置であることを再認識させられた。

 

今回はリーダーシップの在り方と、企業の歴史をしらべる重要性を学ぶことができた。