27歳からのどっこいしょブログ

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【読書感想】『羽生結弦が生まれるまで-日本男子フィギュアスケート挑戦の歴史- 』を読んで

羽生結弦が生まれるまで

羽生結弦が生まれるまで

当記事にお越しいただき、ありがとうございます。

今回は宇都宮直子さん著『羽生結弦が生まれるまで-日本男子フィギュアスケート挑戦の歴史-』の感想をまとめます。

ノンフィクション作家の宇都宮さんが、日本男子フィギュアの発展の歴史をその時々のキーマンの方とのインタビューを通じてまとめた一冊です。オリンピックのメダリストたちの努力を知りたいと本書を手に取りましたが、男子フィギュアの歴史も知ることができ、非常に興味深かったです。

ぜひご覧ください!

目次

本の概要

本書はノンフィクション作家の宇都宮さんが男子フィギュアの発展のキーマンとのインタビューを軸にまとめた本です。下記5章構成となっています。

  1. 佐野稔のいた時代
  2. 本田武史のいた時代
  3. 高橋大輔のいた時代
  4. 羽生結弦のいる時代
  5. 宇野昌磨、始まる

2018年に出版された本で、当時の男子フィギュアのトップだった羽生結弦を現在地点とし、羽生結弦までつないできたレジェンドたちと、羽生結弦のあとを継ぐであろう宇野昌磨さんのひととなりにスポットを当ててまとめています。

第一章の佐野さんの時代では、日本に男子フィギュアの文化がなく、佐野さんがロシアに8mmフィルムをもって練習や技術を学び、相当な努力をもって草創期を作りました。また本田さんの時代ではまだ日本のフィギュアが認められていない国際大会での苦労なども記載されています。高橋大輔さん以降のところで日本のフィギュアの地位が国際的に認められ、今日の羽生選手の活躍につながっています。

各世代のたゆまぬ努力の上に、一個人の成長を超えた全体の成長があることを理解することができました。

トップ選手の条件

本書では各世代の男子フィギュアのトップ選手の葛藤や苦悩がまとめられています。

その中で共通している部分は2点です。

1つは幼少期から相当なトレーニングを積んでいることです。仙台や大阪などの有名コーチのもとへ週末通いながらレッスンをうけ、平日も自宅でできるトレーニングを重ねています。また佐野さんや本田さんは身体が覚え込むまで徹底的に厳しい練習を重ねてきました。それは基礎となる部分が幼少期に作られるからであり、その練習量に裏打ちされてメンタルの強さも磨かれたと感じました。

2つめは厳しい環境に早く身を置くことです。男子フィギュアの選手は高校時代からアメリカやカナダなどに練習拠点を移して取り組んでいます。世界で戦うために世界にでていくことは必然だと思います。その厳しい国際社会の競争に早くに入ることで日本男子フィギュアの底上げになったとわかりました。

自分も年齢を重ねるとともに安定した生活を求めるようになっていっていると感じます。もちろん長い人生でそういう時期も必要だとおもいますが、まだまだ苦しい挑戦の場に自分も身を置くべきだと襟を正す気持ちになりました。

感想

前回の吉田沙保里選手の本を読んだ時と同様に、ジャンルは違えど世界トップの日本人選手は幼少期から嫌いになるくらいの努力を続け、世界と戦っていることに勇気をもらうことができました。選手たちに比べたら自分の生活は自堕落であり、成長が止まるような環境だと反省します。厳しく接していただける先輩方をコーチと見立て、結果がすぐに出なくとも努力を継続していこうと思いました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また次回のブログでお会いしましょう。