今回は7月8日発行分日経ビジネス『再考 持たざる経営』を読んだ感想をまとめます。
■要旨:
バブル崩壊以降、設備/雇用/負債を持たざる経営に向かう流れがあった。しかしそれらに対し、根拠を持って戦略的に持つという判断も必要である。重要なことは判断に明確な根拠があることだ。
■感想:
設備/雇用/負債に対し、持つ判断をした会社と持たないと判断した会社の実例を紹介していく特集でした。結論は非常に当たり前のことで、思考停止せずに変化した状況をもとに今一度持つ/持たないの判断を明確にするということだと思いました。
私が印象にのこった取り組みは、吉野屋の正社員化でした。店長にはなりたくないという層を「職務限定社員」としてうまく正社員化した例です。飲食業界では人手不足が叫ばれており、その中で離職率が低まる正社員化は正しい選択だと感じました。正社員化によって固定費はかかりますが、採用への費用や教育費などの金銭的な負担や人手不足の店舗経営への精神的負担を鑑みると利があると思います。
またコニカミノルタではハードではなく、サービス面のソフトで稼ぐ方向に舵を切るため、IT人材を社内研修で伸ばしていることをよい取り組みだと思います。多くの企業がモノからコト(サービス)を売る会社にしなくてはいけないと考えています。しかしそれに対し、有効かつ具体的な打ち手/準備をできている企業は少ないのではないのでしょうか。その原因の一つにIT人材の不足があると思います。それに対する打ち手を打てていることは評価に値すると感じました。実際にアップルではiPhoneというハードが不調でもアップルミュージックなどのサービス面が育っており、それにより、19年4~6月の売り上げが前年比で減少することはありませんでした。Youtubeしかりウーバーしかり次の収益モデルを確立することが日本企業よりたけていると感じます。それはアメリカのほうがサービスを考え、思いつくことができる知識を持った人が多いからだと思います。そのため、大学でそのような人材が増えないのであれば会社で育てるというアクションがとれていることはいいと思います。
最後に本の紹介です。今回は素朴な疑問です。
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