27歳からのどっこいしょブログ

会社員。ブログ歴3年目。現在30歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】『倒産!FMW』を読んで

今回は荒井昌一さん著『倒産!FMW』の感想をまとめます。

 ■要旨:

大仁田厚氏が独立して立ち上げたプロレス団体「FMW」。その運営の後を継いだ荒井昌一氏が、どのように破滅への道をたどったかの軌跡を追った独白書。大仁田氏との関係性やプロレスの運営における苦労、資金繰りのリアルな壮絶さが伝わる重い一冊。

 

■感想:

一言でまとめると、大変大仁田厚が嫌いになりました。笑

もともと日経ビジネスの倒産特集にて紹介されていた本だったのですが、冒頭の資金繰りがショートし、複数の闇金業者からファミレスで取り囲まれる部分は相当な迫力がありました。著者の荒井氏は本著を出版した後命を絶っています。その事実も含め、中途半端な人間が会社を起こしてはいけない、出口戦略までリスクヘッジをしたうえで経営を行わなければならないということがわかりました。

内容は荒井氏の経営スタート時は、大仁田厚にかわる次世代のスター選手が育ち、好調だったところに、大仁田厚が傍若無人に戻ってきて、プロレスラーやファンを離れていったというものです。彼の身勝手さに腹が立ちながらも、荒井氏の経営者としての甘さにも読みながらストレスを覚えました。全員の雇用や生活を担っているため、荒井氏には毅然としたリーダーとしての判断を取ってほしいと感じました。大仁田氏と荒井氏は団体立ち上げ前からのつながりがあり、かつ荒井氏は強烈なプロレスファンだったことが、大仁田氏への判断を甘くさせたと思います。

ただこのように赤裸々に破滅までの道をノンフィクションで書かれた本は初めてだったため、学びは多い本だったと思います。