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今回は勝間和代さん著『起きていることはすべて正しい』の感想をまとめます。
元祖バリキャリのイメージがある勝間さんの自己啓発本です。すぐに行動を変えることができる日常的な意識を変化することができる良い本でした。ぜひご覧ください!
目次:
本の概要
本書は運を戦略的につかむ技術として、下記4つの技術を紹介しています。
- 脳内フレーム120%活用法(広げる)
- 「99%捨て、1%の本質をつかむ」即断即決法(絞り込む)
- パーソナル資産増強法(殖やす)
- 勝間式人間関係の兵法(調和する)
上記4つを統合することでメンタル筋力が向上し、偶然の中から常に幸運を発見できる機会に恵まれます。上記の4つの技術の根底にある発想は、「起きていることはすべて正しい」という勝間さんの座右の銘です。起きていることを捻じ曲げたり、都合のよいように解釈してその場をしのぐのではなく、事実を客観的に受け止めたうえで、現実的にどう行動し、改善するかを考える技術です。
下記で本書の中で印象に残った考え方を3つ紹介します。
三毒追放
三毒とは仏教由来の考え方で、勝間さんは「妬まない」「怒らない」「愚痴らない」の3つを行わないように心がけています。本来の仏教の三毒は「貪・瞋・癡(とん・じん・ち)」であり、欲深いこと、怒り、心理に対する無知を指し、本書で紹介している解釈とは若干のずれがあります。しかしながら、現実世界ではどちらも自分の心から追放することが有用だと思います。
三毒追放を行うメリットは「根本的解決に思考が向かい、結果的に味方が増える」ことです。何かトラブルが起こった際に、三毒を行ってストレスを発散できない場合、根本的解決を行うしかありません。その結果改善がなされ、周りから感謝される結果につながり、信頼が積み重なっていきます。三毒を吐くことはある種習慣になってしまっている面もあるため、日々意識して三毒追放を行う必要があります。
「捨てること」の重要性
成功者、できる経営者の人は口々に「やることを決めるよりも、やらないことを決めろ」といいます。それは「捨てる」選択をすることで、はじめて「拾う」ことができます。日々の生活をしていると、仕事、家庭、健康、お金などなど多くの物事が1日24時間を奪おうと入り込んできます。そして意識をしていないと時間がパンパンなことに充実感を覚え、多くの時間を無為に過ごしていたことに気づきます。
真に自分のやりたいこと、自分にとって大切なことは何かを考え、戦略的にほかのアクションを排除していく勇気。この勇気をもつことで、自分の人生を謳歌できるようになります。人は断ることに心理的負荷を感じます。それは断ることで相手から嫌われてしまわないか、自分の居場所がなくなるのではないかという不安からきています。断ることができない理由と断ったときのリスクを言語化し、客観的に認識することで、開き直る勇気が湧きます。
メンタル筋力
勝間さんはメンタルもフィジカルと同様に鍛えられると考えています。筋肉も常に負荷をかけていって大きくしていくように、メンタルにおいても常に負荷をかけなければ成長しません。メンタル筋力を測る良い方法は「言ったことをやるかどうか」です。またメンタルにも体格と筋力があり、メンタルの体格が世にいう「オーラ」になります。
勝間さんはメンタル筋力が強い人の特徴として下記5点を挙げています。
- 行動力がある
- 性格がよく、応援したくなる
- ディープスマート力がある
- 新しいことに興味が強い
- すべてを客観視する習慣がある
行動し、多くの経験の中でメンタルが強くなります。性格がよいと、その分チャンスが回ってきてさらに行動量が増えます。ディープスマート力とは、長年の経験からくるひらめき力です。特定の複数分野への深い造詣がディープスマート力につながります。新しいことに興味が強いと、未知の経験に足を踏み入れることが多くなるため、メンタルが鍛えられる場が多くなります。最後に客観視できる人は、起きた出来事に大きく一喜一憂せず、結果を分析し次につなげることができます。大きな感情の揺らぎは継続的な行動を阻害する要因となります。
感想
考え方や根拠が簡潔で、非常に学びの多い1冊でした。
勝間さんは大学生の頃第一子を出産し、子育てをしながら外資系の銀行やコンサル会社での勤務をされています。人生の早い段階で負荷をかけることで他の人に比べて大きな成長ができたんだと思いました。家庭を持ったり、家族が増えたりする中で、自分の時間は減っていきます。しかし、それは筋トレで言う「負荷を上げる」行為だと思えば、悲観的になるのではなく、逆にポジティブになれると思います。私自身も負荷をどんどんかけながら、成長のために行動をし続けようと決意できた読書体験でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう。