27歳からのどっこいしょブログ

会社員。ブログ歴3年目。現在30歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】『眠れなくなるほど面白い 図解 微生物の話』を読んで

眠れなくなるほど面白い 図解 微生物の話

眠れなくなるほど面白い 図解 微生物の話

当記事にお越しいただき、ありがとうございます。

今回は『眠れなくなるほど面白い 図解 微生物の話』の感想をまとめます。

現在世の中の話題の中心のコロナウイルス。ウイルスも微生物の一種です。そんな身近な微生物について知的好奇心をくすぐってくれる良書でした。

ぜひご覧ください!

目次:

本の概要

生活の中で必ずかかわりを持っている微生物。体内の中にある大腸菌や臭いのもと、さらに病気を引き起こす細菌やウイルス等、身近なところに微生物の影が存在します。

本書はそんな微生物の基礎知識を下記4章立てで紹介しています。

  1. 微生物ってどんな生き物なの?
  2. 微生物は人間と一緒に棲んでるって、ホント?
  3. 醗酵が食べ物をおいしくするのは、どうして?
  4. 病気を起こす微生物と病気を治す微生物って、なに?

まずは微生物の基礎知識をPart1で説明し、Part2で微生物の身近さを紹介します。その後Part3と4でそれぞれ身近な微生物の気になる点としての、醗酵と病気について深堀しています。その中で特に印象に残った内容を紹介します。

ウイルスと細菌の違い

そもそも微生物の学術上の定義はなく、「顕微鏡で拡大しなければ見れない微小な生物」を総称した呼び方になっています。

細菌とウイルスの違いは、自己増殖ができるかどうかです。最近は自分の細胞を持っており、細胞分裂を行うことで自己増殖を行います。一方ウイルスは細胞がなく、ほかの細胞に感染することでその内部で増殖を行います。

ウイルスには遺伝子がDNAかRNAにあります。そのどちらかを使用しているかでDNAウイルスとRNAウイルスと分類できます。遺伝子情報のある核酸をカプシドとよばれるたんぱく質でできた入れ物にいれています。また一部のウイルスはその外側にエンベロープと呼ばれる膜状の構造をもっています。コロナウイルスもエンベロープを持っており、石鹸で手を洗うことでエンベロープが破壊されることで感染力がなくなります。そのため、手洗いがコロナウイルス予防に効果的だといえます。

ウイルスには自己増殖ができないという特徴があるため、宿主となる細胞がなくてはいけません。そのためウイルスが進化するにつれて毒性が薄くなっていくと考えられています。

ちなみにバイキンマンなどでお馴染みの「ばい菌」という言葉ですが、「ばい」は「黴」と書きカビを表し、「菌」はキノコのことを指しています。なにげなくウイルスと同義のこととして「ばい菌」という言葉を使っていましたが、文字通りの意味は若干異なることがわかりました。

おならの臭いの原因

NASAが「宇宙船のような密室状態でおならをしたらどうなるのか?」を調べた研究があります。もともとは発火しないかどうかを調べる目的だったようですが、その結果おならには400種の成分が検出されました。

しかしおならの大部分は臭いのない気体で、炭酸ガス、水素、窒素が大部分を占めていました。臭いの元となる成分は、硫化水素、メタンチオール、ジメチルスルフィドなどの硫黄化合物やアミノ酸などが原料となるインドールやスカトールなどと言われています。

このようなにおい成分は食品の中に含まれる硫黄をもつ物質です。肉やたまごなどのタンパク質には硫黄を含むアミノ酸が含まれており、腸内にいるウィルシュ菌とよばれる悪玉菌がアミノ酸の分解の際に硫黄化合物が生成されます。タンパク質以外にもニラやにんにく、玉ねぎのような香味野菜にふくまれるアリシンという成分も硫黄を含む化合物です。血流を良くし、疲労回復につながる成分ですが、おならのにおいのもとになります。

高たんぱくな食事をするとおならが臭いと、友達と話していましたがメカニズムがはっきりとわかり、安心しました。笑

感想

今話題のコロナ関連のウイルスについての知識や身近なおならの知識まで知ることができて面白かったです。また紹介できませんでしたが「人間竹輪論」というものもあり、口の中の健康状態が消化器官を表しているという考え方も勉強になりました。多くの細菌の働きの上で効率的に栄養素や食事がとれていること、そして腸内環境を整えることの大切さも意識して生活したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また次回のブログでお会いしましょう。