27歳のどっこいしょブログ

会社員。27歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】『脳はみんな病んでいる』を読んで

今回は池谷裕二さん、中村うさぎさん著『脳はみんな病んでいる』の感想をまとめます。

 ■要旨:

脳科学者の池谷氏と作家の中村氏の脳についての対談をまとめ、人間の脳の機能や人工知能、自閉症スペクトラムについてなど話をしていく。最後には精神科医から両著者が自閉症スペクトラムかどうかの判定をしてもらい、結果を発表する自由な対談集。

 

■感想:

内容は専門的になりすぎず、一般の人にもわかりやすいテーマ・例を挙げながら疑問点を解決していく構成になっており、非常に読んでいて面白かったです。中村さんが身近な例を補足したり、池谷さんが科学的根拠を補足したりと、バランスのよい本でした。

わたしが印象に残っていることは、2点あります。1つがα波について書かれたものです。脳科学者の池谷氏によるとα波はリラックスしている状態の際にでる波形のことですが、目をつぶるだけでもでるようなありふれた波形であると述べられています。自分もヒーリングミュージックを聴きながら寝たりしていた時期があったため、音楽のおかげではなく、目を閉じたためにα波がでたんだと知って、驚きました。ちなみに日常のルーティーンを行っている時はβ波、興奮したり集中しているときはγ波、深いリラックス状態やまどろんでいる状態はΘ波、寝ている最中はγ波となっており、β波→α波→Θ波→γ波の順番で睡眠に落ちるようです。

またもう1点印象深かった話は、AIについての話です。AIは2045年に人間の知性を超えるシンギュラリティが起きるといわれていますが、対談の中で、AIが導き出した真理について、それが人間に理解できない真理だった場合は結局は無意味なものになると述べられていました。つまり科学は人間の理解できる範疇まで物事の原理を咀嚼することであり、人間の理解ができないAIの演算の中から導き出された答えは正しかったとしても、真相を解明したわけではないということになるわけです。現にAIの演算の途中経過や何が行われているかについても、実際にプログラムした人でさえわかってない場合が多いと書いてありました。今後の世界は我々の人智を超えた技術を、いかに使っていくことができるかが重要だと実感することができました。

いろいろな気づきをもたらしてくれたいい本でした。