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本日は千代の富士さんの自伝『綱の力』の感想をまとめます。
千代の富士さんは第58代横綱で、筋肉質な身体が特徴的な相撲取りでした。彼が筋肉質になった理由もわかり、非常に有意義な1冊となっています。ぜひご覧ください!
目次:
本の概要
本書は第58代横綱の千代の富士さんの自伝となっています。構成は下記6章立てとなっています。
- 横綱の条件1 プレッシャーに負けない
- 横綱の条件2 試練を力に変える
- 横綱の条件3 人知れず努力する
- 横綱の条件4 譲れない美学を持つ
- 横綱の条件5 出会いを大切にする
- 終章
上記構成からもわかる通り、横綱としてのあるべき姿を多くの取り組みの中で作り上げ、それを実現してきました。プレッシャーの楽しみ方などはほかのトップ選手と同様に、勝負所でポジティブに切替ができるところは共通しています。それ以外のところで千代の富士さんが素晴らしいと感じた2点を詳しく述べたいと思います。
課題を克服する
千代の富士さんが筋骨隆々の体になった理由は、肩の脱臼との出会いです。
幕内の平均体重が140キロ台だった時代に、千代の富士さんは96キロ前後でした。そのような小柄な部類であったものの、腕力に任せる大きな相撲をとっていました。その結果左右ともに脱臼を経験してしまいます。脱臼は一度なると癖になり、ひどいときには寝返りを打っただけでも肩が抜けたそうです。
そんな絶望的な状況の中で、医者からいわれたことが「筋肉の鎧をつけること」でした。それからというもの1日500回をノルマとする腕立て伏せを何日もつづけました。50回やって休み、また50回と重ねていきます。苦しいときでも限界を超えると楽になる点があると千代の富士さんは語ります。
筋トレの結果40日間で5~6キロ増えました。筋肉での5~6キロはあんこ型の力士の場合15,6キロ増えたのと同義です。毎日結果を信じて積み重ねること、この重要性を千代の富士さんも痛感したと語っています。
小事を捨てる
千代の富士さんの見習うべきだと思った点は、負けた対戦相手に稽古を申し込む実直さです。
一門以外の部屋への出稽古は行きにくいものだと千代の富士さん本人も語っています。しかしどうして負けたのか、どうしたら勝てるのかは負けた相手との実践で突き止めることが一番です。そのため、「そうは言っていられない」の一言で片づけて行動していました。
自分の目的(大志)のためなら「恥ずかしい」や「気まずい」といった小事を捨てなくてはならない。このことを実践できていることがほかの力士との力の差になると思います。私が働いているときも同様の状況は多くあります。時に自分は小事のほうを優先し、結果的に自分の成長や会社の利益などを犠牲にしている部分があると胸が痛みました。大志を掲げ、「そうは言っていられない」の精神で愚直に突き進む勇気をこの本からもらいました。
感想
一流の選手になるには特別なことはなく、愚直に正しいことを積み重ねることだと改めて思わされました。課題を1つ1つ潰していく、すぐに結果はでなくとも続けてみる、苦しいときに止まるのではなくあえて追加で追い込み限界を超える、大志を掲げ小事を捨てる等々、学びの多い1冊でした。
千代の富士さんも黄金時代は30代に迎えたそうです。その背景には20代での実力作りの他に8個下の北勝海の出世がありました。30歳の自分もこれからが黄金時代だといえるよう、今日一日一日を大切に過ごしていきます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう。