今回は筒井康隆さん著『ロートレック荘事件』の感想をまとめます。ネタバレを含む内容になりますので、ご注意願います。
■要旨:ある夏ロートレック荘と呼ばれる別荘に年ごろの娘3人とその親、そして主人公の男たちがやってきた。その別荘で娘が次々と殺害されていく。果たして犯人はだれか、読者への挑戦状ともいえるミステリー作品。
■感想:犯人はだれかと想像しながら、読み進めるとより面白かったかと感じました。あまりミステリー小説は見ないため、能動的な読書を行ってなかったため、種明かしの際に唐突に感じ、その後の文章は作者の衒学的な時間となってしまったように感じました。
この話は小説だからこそ成立するトリックを仕掛けてあり、ミステリーの落ちの定石として存在しそうだと思いました。(ネタバレになりますが、読み進めていくと最後にもう一人登場人物がいたことが発覚し、犯行のつじつまが合ってくるというものです)
会話文の表記の違和感ぐらいしかヒントはなかったですが、ミステリーを知っている人なら読み解くことができたのかなと思います。
これからはミステリーを読むときは物語に没入するよりも作者との対決だと思いながら読んでみたいと思います。
皆さんの中にもおすすめのミステリー作品がありましたら、教えてください!