27歳からのどっこいしょブログ

会社員。ブログ歴3年目。現在30歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】『めんそーれ!化学 おばあと学んだ理科授業』を読んで

今回は盛口満さん著『めんそーれ!化学 おばあと学んだ理科授業』を読んだ感想をまとめます。

 ■要旨:

教育を受けることができなかった沖縄のおばあに、夜間学校で著者が理科の授業をすることになった。料理やほかの生活にかかわる話から化学を教えていくスタイルで、理科授業を身近に感じながら、知識を蓄えることができる本。

 

■感想:

高校で文系を選んだ自分は、化学や物理の知識がなく、本書のような中学理科のおさらいにおいても楽しく且つ興味を持って読み進めることができました。

中でも自分の印象に残っているのはせっけんを作る授業でアルカリ性の性質を説明する授業でした。自分の中では酸性はものを溶かす、なめると酸っぱいなどの知識はありましたが、アルカリ性の性質については何も覚えていませんでした。

その中で、せっけんはアルカリ性であること、アルカリ性の働きとしてよごれを落とす作用があること、タンパク質を分解する性質があることを知りました。(よごれを落とすことについて、さらに調べたところ、飽和脂肪酸とアルカリ性の成分が中和することで油汚れなどが落ちることがわかりました。)また缶詰のミカンについてもアルカリ性で煮ることで皮(タンパク質)を溶かしていること、その際に酸が中和され、かつ甘味量を添加するため甘くなっていること、アルカリ性で煮た後は酸性の成分を追加して中和されているため安全であることがわかりました。

ほかにも牛乳の状態をコロイド(物質が完全に溶け切っていない状態)ということやチーズの作り方の化学的な説明など、身近にあふれている化学を知ることができる入門書として最適でした。また昔の理科の授業でもこのように実生活に当てはめて考えることができたらなぁとしみじみ思いました。