27歳のどっこいしょブログ

会社員。27歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】『深夜特急4・5』を読んで

今回は沢木耕太郎さん著『深夜特急4・5』の感想をまとめます。

 ■要旨:

インドから出た著者は昔シルクロードと称された中東の地域にいく。その中で日本人の客引きとしてホテルの支配人にやとわれ生活をしてみる。また移動中のバスで日本人として質問攻めにあったり、町の人々にコーヒーをおごってもらいながら、旅と人生は似ていると気づかされていく。そしてヨーロッパに入り、旅の終わりを意識していく。

 

■感想:

1~3にあったようなとにかく前向きな内容というよりも、旅に慣れて(擦れて)いく著者の感性の変化を感じました。旅にでる前であれば嫌悪を示していたであろう「旅は人生に似ている」という使い古された表現が著者の中に落ちていく心理も描写されており、人生について考えさせられました。

旅に慣れたことにより、刺激に鈍感になっていく、香港で感じられた喜びや興奮が感じられなくなっている状態に対し、人生と似ていると著者は書いています。たしかに子どものこと熱中したり、心揺さぶられていたものに対し、今の年では夢中になれない場合が多いです。ただしそれが悲しいことであるとか、なにが正しいとかではなく、旅を通じて人生の流れに思いを馳せることに意味があるのだと思いました。

またゴールのロンドンに近づくにつれて、旅がおわるという暗雲が陰ってきています。なにかを成し遂げたり、終わったりしたときにはそのようなうっそうとした気持ちというか、漠然とした不安がつきものだと思います。だからこそ人はいつまでも目標やゴールを設定し、前向きに生きるようファイティングポーズをとる必要があるのかなと僕は思います。その不安と共存し、生きていけるほうが真に強く幸せな人なのかもしれません。しかし僕はそこまで強い人間ではないと思うので、なんとかポジティブに、ゴールに向かって、日々を過ごしていきたいと思います。

本とは関係がないのですが、芸人のバカリズムさんがテレビでこういっていました。「無理にポジティブにふるまっている人のほうが実際には弱かったりする」それはポジティブにしないと不安で押しつぶされるからだという論でした。このブログを書くまではあまり共感していなかったのですが、今本を読み感想をまとめていると自分の中で腹落ちがしてきました。

 

沢木さんは旅をどういう気持ちで終えるのか、楽しみにしながら6巻目を読んでいきたいと思います。