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今回は『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための日本語と漢字』の感想をまとめます。
私たちの生活に切っても切り離せない言葉について、多くの豆知識が載っています。明日から使えるネタばかりでしたので、興味深く読むことができました。
ぜひご覧ください!
目次:
本の概要
日本語の
構成はエピローグとプロローグを含め8章立てになっています。
- 日本語ってどんな言葉なの?
- 日本語のルーツ
- 漢字のルーツ
- 日本の美しい言葉としきたり
- 間違いやすい敬語
- 間違って使っている日本語
- この日本語の違いがわかりますか?
- 正しい?間違い?日本語は楽しい
全体を通してのつながりというよりも単発単発でためになる豆知識が豊富に含まれていました。次章以降で印象に残った内容を紹介します。
ごちそうさまの意味
普段使っている「いただきます」と「ごちそうさま」。何気なく食事の感謝の意を表する言葉として使用していると思います。
「いただきます」は、言葉の通り食べ物に対する感謝の気持ちを表しています。植物や動物など、さまざまな生き物の命をいただくことで、生命を維持しています。
一方の「ごちそうさま」は、漢字で書くと「御馳走様」となります。「馳」も「走」も、走るという意味の漢字で、「馳走」とは走り回る、奔走するという意味です。「御」は尊敬を表す言葉、「様」は物事を丁寧に言うときに使用する言葉です。そのため、「ごちそうさま」とは食事の用意に奔走してくれた人に対する感謝の気持ちを込めた言葉です。何気なくいっていた「ごちそうさま」ですが、伝える相手が明確になり、心を込めて言えるようになれたと思います。
日本語におけるおんな言葉
いきなりですが、「雑炊」と「おじや」の違いを聞かれてわかりますでしょうか?
どちらも色んなものをお米と一緒に炊いて食べる料理ですが、この違いが男言葉と女言葉です。
まず「雑炊」はもともと「増水」と書いていました。ご飯に水を加え、炊いたものを「増水」と呼んでいました。その後いろいろな具材を入れるようになり、「雑炊」に変わりました。室町時代までさかのぼると「増水」は主に男性が使用している語彙でした。
つぎに「おじや」についてです。「おじや」の語源は宮中に使える女房たちが使っていた言葉とされています。「じゃ」は鍋でぐつぐつ煮込まれる音が「じゃじゃ」と聞こえたさまからきています。そして「おじや」のように宮中に使える女房たちが使っていた言葉を「女房言葉」と呼びます。「おじや」のほかにも女房言葉として「おみおつけ」「おでん」「おむすび」「おはぎ」などがあります。
フランス語では名詞毎に男性名詞/女性名詞というものが決まっており、それぞれにつける冠詞が異なります。それと同じように日本でも男性言葉/女性言葉というものがあることを知り、興味深く感じました。もちろんフランス語の男性名詞/女性名詞とは成り立ちが違う気がしますが、言葉と性が密接に関係することは面白いと思いました。
感想
言葉というものは身近なため、豆知識がとても面白く読み進めることができました。
例えば「マジ」という言葉は、「真面目」の短縮形で1750年代に登場するものの、最近になって定着した言葉です。それまでは「本当?」や「うそ~?」といった言葉が流行語大賞になったくらいでした。
また「さわりの部分」も、「導入部」を指すのではなく、「ものごとの要点」のことを指すことも、恥ずかしながらはじめて知りました。「貯金」と「預金」もゆうちょやJAバンクは「貯金」その他銀行は「預金」という単語で使い分けをしています。話のネタになる知識が豊富で、読んで損はしない一冊でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また次回のブログでお会いしましょう。