27歳からのどっこいしょブログ

会社員。ブログ歴3年目。現在30歳。国際結婚。長野県。読書感想や思ったことを記録していきます。

【読書感想】『深夜特急6』を読んで

今回は沢木耕太郎さん著『深夜特急6』の感想をまとめます。深夜特急シリーズの最終巻でしたが、非常に読んでいて好奇心がくすぐられる本でした。

 ■要旨:

香港からロンドンまでの陸路旅行記の最終章。イタリア、スペイン、ポルトガル、パリ、そしてロンドンへ到着するまでの、その土地での人とのつながりや景観などをまとめ、旅行心をくすぐる一冊。

 

■感想:

6巻のヨーロッパでの話は、それまでの旅行とは違い、その土地でのハプニング(出来事)の描写よりも、美術品や食事、景色などに対する著者の感想が中心となっていました。なかでもイタリアのスパゲティを著者がほめる部分や、ミケランジェロの未完の彫刻で心を揺さぶられたことなど、その土地にいってぜひ体験してみたいと思う内容が多くありました。

著者も本書の中でアジアの旅はハプニングが向こうからやってくる旅だが、ヨーロッパに入ると別の形の旅になると書いていました。ただし、5巻で感じるような旅の終了へのぼんやりと不安観はなく、ある種開き直ったかのようにも感じられるさわやかさを感じながら読み終えることができました。

今回深夜特急をシリーズで読んでみて、行ってみたい国が増えたと感じました。トルコでの料理の描写を読んだことで、世界三大料理の一つがトルコであることを知ることもできました。(残り2つは中華料理とフランス料理です)またイタリアのスパゲッティも食べたいし、ポルトガルのエンリケ航海王子の銅像も見てみたいです。ほかにもインドやイスファハーンやフランスのワインなど挙げればきりがないですが、この本を読むことによって、海外に対する知識が増え、心理的な距離感が縮まることは確かです。

また海外旅行に行くためには、少しの英語力と、数字といくらか尋ねる現地の言葉があれば十分楽しめることがわかりました。

現在はサラリーマン生活ですが、具体的に世界を自由に旅行できるように、仕事/稼ぎ方/ライフプランを具体的に計画化し、努力しようと思わせてくれました。

 

一生に一度は読んでみて損はない、そんな良書に出会えたと思いました。