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本日は2019年3月号に載っていた「滝川クリステルのいま、一番気になる仕事」の中野善壽さん編を読んだ感想をまとめます。
寺田倉庫の元CEOの中野善壽さんはミニマリストとして有名で、メディアにも極力避けています。その人柄や人生観に興味があり記事にしました。
ぜひご覧ください!
目次
中野善壽さんとは?
中野善壽さんは寺田倉庫の元CEOです。
2020/4/27の日経ビジネスにおいて、コロナエフェクトに対応する経営者の意見として中野さんが取り上げられていることをみて興味を持ちました。
中野さんは1944年生まれ。千葉商科大学卒業後、伊勢丹に入社します。その後服飾メーカーの鈴屋に転職し、バイヤーや商品開発担当として海外事業に深くかかわります。97年には台湾に渡り、力覇集団・遠東集団のCOOを行いました。そして2011年から寺田倉庫にCEOとして入社し、多くの改革を実施しています。
寺田倉庫で行った改革を挙げると
- 社員数を14分の1にして一人当たりの売上を8倍に伸ばす
- 関連事業を売却し、売上高を7分の1まで絞る(700億→100億円)
- 食品保管などの倉庫業から、高価なアートやワインを保管する事業にシフト
などなど。
では中野さんがどういう考えの持ち主かを次のテーマで確認しましょう。
中野善壽さんの人生哲学
中野さんは最小限のものしか所有しないミニマリストです。
自分の生活に必要最低限の収入だけ確保し、残りは全額寄付を行っています。
そんな中野さんの人生観を雑誌に掲載されている発言からみてみましょう。
「収支はプラスマイナス0円で死にたいなぁ」
そもそもほしいものがないという中野さん。
27歳の時から東南アジアの女性の就職支援や、子供たちの教育支援に対する寄付を行っています。
きっかけはたまたま知り合いから不遇な状況にある人達の話を聞いたことです。当時では半年に5000円の寄付を行えば、子供たち5人が高校まで進学できるという話を聞き、飲み会1回分の金額であれば社会に還元しようと決意しました。
そして現在も住む家は台湾の借家。日本でもCEOの時は寺田倉庫が用意するホテルに滞在。下手にモノをもつと子供たちが喧嘩するといって、資産も残さない予定です。
「『今日だけよければいい』という仕事は、子供ながらにしたくなかった」
小学校から野球少年だった中野さん。小さいころに両親を亡くし、祖父母の手で育てられた中で、祖父が中野さんに野球を勧めました。
中野さんは実際以上によく思われる必要はないとの考えで、ほとんど緊張はしないそうです。そのため野球においても試合にはめっぽう強い少年でした。
しかし監督のサインや指示に従わないこともしばしば。バントのサインがでていても思い切りスイング。ピッチャーとして「カーブを覚えろ」と言われても、かたくなに拒否しました。拒否をした理由は、
「試合の結果は記録に残るためバントの上手い選手として記録されたくない」
「子供のころにカーブを投げると肩を壊してしまう」
子供ながらに長期的な目線で現在の行動を決めることにしていました。
尚、その性格上やたら監督に怒られたため、世の中は理不尽でどうしようのないこともあることを学んだそうです。笑
「力まずに本当によいと思うことをしていれば、必ず残れます」
中野さんは弱くても生き残っているところに目を向けたほうが学びは多いと語ります。
自然界でも恐竜は絶滅しましたが、ネズミなどの小動物は強かに生き延びています。
無理に力が入るからこそ身の丈を超えて苦しくなり、正しい行いから外れる事が出てくるのでしょう。
「思いこみで頑張りすぎないことが大事なんじゃないか」
と達観したような言葉をだす中野さん。人生は行き当たりばったりだったと振り返っており、台湾の住まいについても本当であればシンガポールに居を構える予定だったそうです。
なにかこころが動いたら即反応する。そして生きるために稼ぎ、社会に還元する。
極限までシンプルに濃縮された中野さんの人生哲学でした。
私の感想
私にとってドストライクな内容でした。
というのも最近やりたいことが多くなり、すべて中途半端になっているように感じたからです。そのうえで中野さんのお話や人生観に触れ、まずは自分の心の触れるままに行動し、不要なことや自分の影響範囲外のことについて考えることはやめようと思いました。
また、中野さんの規模を縮小する経営にも共感しました。
巨大化した組織は、組織としての活性度が低くなります。また社員が当事者意識持って仕事を行うことが難しいと思います。自分もプレーヤーとして大人数の中にいると、どうしてもさぼりがちな人間です。
しかし、自分しかやる人がいなかったり、やることがこれだけしかないような状態であれば自ずとやる気がわいてきますし、集中して行うことができます。そのような環境を言い訳にしないためにも、中野さんのミニマリスト思考は参考になりました。
売上高を7分の1まで意図的に絞ったエピソードも、中野さんの達観した経営観や哲学が現れています。「現状維持=衰退」と言われる中で、売上が大きくなることはある種わかりやすい指標だと思います。しかし、会社の規模は追わず、新たなサービスを生み出すことで現状打破を続ける姿勢に対し、物事を中長期でみる経営方法を感じることができました。
自分も中野さんのように、できる限り余分なものをそぎ落とし、密度の高く、変化に柔軟な仕事や生活を送っていこうと思いました。
最後に:おすすめの本紹介
最後に私のおすすめの本を紹介します。
本日はまだ読んでおらず、読みたいなと思っている本を紹介します!
今回おすすめする本は、中野善壽さん著の『ぜんぶ、すてれば』です。
- 価格: 1485 円
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雑誌だけではエピソードとして物足りなく、ぜひ読んでみたいと思いました。
2020年4月発売の新しい本のため、図書館にまだないかもしれませんが、中野さんの達観した人生観を自分でも吸収できるようにしたいです。
本日もご覧いただき、ありがとうございました。
また次回もよろしくお願いいたします。